「リオ・オーディオ,安らかに眠れ:1998-2005」。
quote:楽しい7年だった。が,わたしたちの親友,リオはこの死を免れぬ世界で,製品の発売を中止した。1998年に32MBメモリのリオ・ポンプ300からMP3プレイヤーを出荷して,リオはさまざまな発売元の会社の転移などの嵐を切り抜けた。いまその死を迎え,わたしたちは心からリオへの愛が過ぎ去ったことを嘆く。
わたしはあんまり引き出しのなかのモノをいじくり回さない人らしく,いまの机の引き出しも,たぶんこの部屋に引っ越してきた6年ぐらい前からずっといじっていないかもしれない。そして,その引き出しを開けると,リオ600とリオ800がすぐに出てきた。もしかしたら,電池を入れれば動くだろうか? ぃゃ,充電式だから充電用のアダプタがないとダメかと思ったら,充電式の電池の代わりに単3乾電池を入れたら,電源が入ったー。リオ600は中身が空だったけど,リオ800はいろんな曲が入ってた*******。わたしはこのふたつの前のリオ500も使っていて,とにかくなにかと想い出に残っているデバイスである。
その頃のリオは,日本ではあんまりサポートが活発ではなく,日本語のタグはほとんど文字化けしていたし,米国でアップデートがあっても日本語のサイトでそれが提供されることもほとんどなかった。でも,たぶんいまみんながiPodを持ち歩いているように,当時のわたしもリオをいつも持ち歩いていた。MP3こそが命であり,リオはその心臓だった。ドクドクと手を当てると脈を打つ鼓動が伝わってきて,想いも笑いも涙も全部そこにあった。MP3がちょうど10歳を迎えたという年(過去記事)に聞く,リオの終焉というニュースは,回顧で一晩を充たしそうだ。
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